REPORT 2020 | 滋賀中央信用金庫
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資料編/自己資本の充実の状況44リスク管理の方針および手続きの概要当金庫において、銀行勘定における出資等又は株式エクスポージャーにあたるものは、上場株式、非上場株式、子会社株式、上場優先出資証券、株式関連証券投資信託、その他ベンチャーファンド又は投資事業組合への出資が該当します。そのうち、上場株式、上場優先出資証券、株式関連証券投資信託にかかるリスクの認識については、時価評価および価格の20%下落によるリスク計測によって把握するとともに、運用状況に応じて、リスク管理委員会に諮り投資継続の是非を協議するなど、適切なリスク管理に努めています。また、株式関連商品への投資は、有価証券にかかる投資方針の中で定める投資枠内での取引に限定するとともに、基本的には債券投資のヘッジ資産として位置付けており、ポートフォリオ全体のリスク・バランスに配慮した運用を心掛けています。なお、取引にあたっては、当金庫が定める「余裕資金運用基準」等に基づいた厳格な運用・管理を行っています。非上場株式、子会社株式、その他ベンチャーファンド又は投資事業組合への出資金に関しては、当金庫が定める「余裕資金運用基準」などに基づいた適正な運用・管理を行っています。また、リスクの状況は、財務諸表や運用報告を基にした評価による定期的なモニタリングを実施するとともに、その状況については、適宜、経営陣に報告を行うなど、適切なリスク管理に努めています。なお、当該取引にかかる会計処理については、当金庫が定める「有価証券会計処理基準」および日本公認会計士協会「金融商品会計に関する実務指針」に従った、適正な処理を行っています。◆ 出資等エクスポージャーに関する事項◆ オペレーショナル・リスクに関する事項1. リスク管理の方針および手続きの概要オペレーショナル・リスクとは、信用リスク、市場リスクに分類されない他のすべての業務に係る横断的なリスク、即ち様々な人的または技術的ミスによって生じる損失に関するリスクを言います。当金庫では、オペレーショナル・リスクについて事務リスク、システムリスク、法務リスク、人的リスク、有形資産リスク、風評リスクの各リスクを含む幅広いリスクと考え、管理体制や管理方法を規程に定め、リスクを認識し評価しています。リスクの計測につきましては、基礎的手法を採用しています。また、これらのリスクに関しましては、リスク管理委員会、経営会議において協議するとともに必要に応じて理事会に報告しています。2. オペレーショナル・リスク相当額の算出に使用する名称当金庫は、基礎的手法を採用しています。1. リスク管理の方針および手続の概要金利リスクとは、市場金利の変動によって受ける資産価値の変動や、将来の収益性に対する影響を指しますが、当金庫においては双方とも定期的な評価・計測を行い、適宜、対応を講じる態勢としています。また、金利リスクのうち銀行勘定の金利リスク(以下、IRRBBといいます)については、個別の管理指標の設定やモニタリング体制の整備などにより厳正な管理に努めています。具体的には、一定の市場金利の変動を想定した場合に生じ◆ 金利リスクに関する事項るIRRBBを定期的に計測しリスク管理委員会で定期的に協議検討するとともに、必要に応じて経営陣へ報告を行うなど適切に対応を講じることに努めています。金利リスクの計測については毎月末を基準日とし、月次でIRRBBを計測しています。2. 金利リスクの算定方法の概要 開示告示に基づく定量的開示の対象となるΔEVEおよびΔNIIに関する事項(a) 流動性預金に割り当てられた金利改定の平均満期は1.313年です。(b) 流動性預金に割り当てられた最長の金利改定満期は5年です。(c)流動性預金への満期の割当て方法および固定金利貸出の期限前償還、定期預金の期限前解約については、金融庁が定める保守的な前提を採用しています。(コア預金については、流動性預金残高の50%相当額を平均2.5年としています。)(d)IRRBBの算出にあたっては、通貨別に算出した金利リスクの正値を合算しています。なお、金利リスクの合算において通貨間の相関等は考慮していません。 (通貨毎の金利ショック幅:JPY100bp、SGD150bp、USD200bp、CAD200bp、EUR200bp、GBP250bp、AUD300bp、その他100bp~400bp)(e)有価証券についてはモデル価格にスプレッドを含めて算出しています。(f)内部モデルに関しては使用していません。(g)前事業年度末からの変動について、ΔEVE(最大値:上方パラレルシフト)は、運用資産の金利低下及び長期化により、前期比789百万円増加し12,916百万円となりました。ΔNIIについては、開示初年度であるため記載していません。内部管理上の金利リスク(VaR)に関する事項当金庫では、有価証券や預貸金等といった商品毎のVaR(保有期間120営業日、観測期間5年、信頼区間99%)に基づき、統合的リスク管理を行っています。また、ストレステストを実施し過去の事例や景気シナリオに基づく金利変動による影響等を定期的に検証しています。さらに収益管理や経営上の判断においては、市場環境を踏まえた金利の見通しなど実現性の高い金利変動を想定し、金利リスクを計測しています。※ 主要リスク変数である金利リスク・価格変動リスク等の影響を受ける主たる金融商品は、預け金、有価証券、貸出金および預金積金です。当金庫では「預け金」「有価証券」のうち債券・投資信託および株式、「貸出金」および「預金積金」の市場リスク量をVaRにより月次で計測し、取得したリスク量がリスク限度額の範囲内となるよう管理しています。 当金庫のVaRは分散共分散法により算出しており、令和2年3月31日現在で当金庫の市場リスク量(損失額の推計値)は、全体で5,892百万円です。

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